アローラ!ライラプスです。
今回は、ポケモンバトルの現在の環境において、ゴツゴツメットを持ったポケモンの復権の可能性を考察します。
ゴツゴツメットと環境変遷
ゴツゴツメットといえば、相手が接触技を使ってきた際に最大HPの1/6のダメージを与えることから、主に耐久の高いポケモンや接触技を誘導するポケモンが所持しています。
この道具は、6世代の対戦環境においてはメガガルーラの対策としてほぼ必須のアイテムでしたが、7世代においてはガルーラの修正およびそれによる採用率の低下や環境の変化に伴い、採用率が低下してしまいました。
しかし、今の環境ではゴツゴツメットに復権の可能性を見出しています。
その理由は…
このポケモンの影響です。
メガメタグロスは巷で運勝ちの化身などと言われるように、アイアンヘッドやれいとうパンチなど、追加効果で高耐久ポケモンを強引に突破してくる可能性を秘めています。
また、元のスペックが非常に高いことのみならず、環境への適正、構築の組みやすさなどから、日が経つにつれてどんどん使用率が上がってきています。
このポケモンの攻撃技の多くは接触技であるため、対策としてゴツゴツメットが非常に有効ではないかと考えています。
アイアンヘッドなどを用いて強引に耐久ポケモンを突破してくる動きに対し、ゴツゴツメットで負荷をかけることでメタグロス側への圧力をかけることができ、もし仮に突破されてしまったとしてもスカーフなどで切り返せる可能性を高めることができるのではないでしょうか。
もちろん、従来通りガルーラやバシャーモなどへの圧力としても役立つでしょう。
誰に持たせればいいの?
ここからは、ゴツゴツメットを持たせることで活躍の幅が広がるポケモンを紹介していきます。特に対メタグロスを意識したポケモンを選択しています。
クレセリア
ゴツメと言ったらまず誰もが思いつくポケモンですね。最高峰の耐久力に加えて単エスパー特性ふゆうという耐性から、格闘や地面、物理ドラゴンなどへの繰り出し性能に優れています。さらに、でんじはやトリックルーム、みかづきのまいによるサポート性能にも優れます。
ガルーラ、バシャーモ、ボーマンダ、メタグロスのいずれに対してもある程度安定して受け出せるポケモンはこいつくらいではないでしょうか。
しかし、鋼タイプに基本的に何もできず、シングル環境で常にトップに立つミミッキュにも弱いことが問題点としてあげられます。
また、火力が非常に低いことから、積みポケモンやみがわりの起点になってしまいます。メタグロスやガルーラがみがわりを持っていた場合は逆に起点にされてしまいます。さらに、ゴツメを失った際にはただの置物となってしまいます。
最高の物理受けに見えますが、扱いは非常に難しいため注意が必要です。
カバルドン
こちらもクレセリアと並び、最高峰の物理受けと言えるでしょう。このポケモンの場合、あくびやふきとばし、高い攻撃によって簡単に起点にされることも阻止できます。さらに、特性すなおこしによって砂嵐でのダメージ稼ぎも活用できます。
このポケモンは物理受けとしてのみならず、砂パーティや積みエースなどの起点作りとしても最高峰のスペックを持っており、選出における誘導能力にも優れています。地面タイプのため、電気の一貫を切る立ち回りも可能にします。
しかし、氷に弱いため、れいとうパンチの試行回数を稼がれやすい点が問題です。特殊耐久はかなり低いため、(特にボーマンダやルカリオに対して)物理だと思って投げたら特殊だったという事態にも弱いです。
現在の環境においては、単純にゴツメ枠がほしい場合最も優秀な選択肢と言っても過言ではありません。
水や草、挑発持ちなどを強烈に誘導するため、そこを意識した選出も心がけましょう。
エアームド
数値こそやや怪しいですが、鋼飛行の強烈な耐性から、ゴツゴツメットを持った物理受けとしてのスペックに優れています。ふきとばしやちょうはつも習得するので、起点作成や起点回避の性能も持っています。てっぺきを採用することで物理に対しては要塞と化します。さらに、特性がんじょうによって確実な行動保証と一撃技の耐性を持っています。
ただし、火力はとても貧弱であり、ゴツメが本体と言われるほどダメージソースをゴツゴツメットに依存します。ガルーラのほとんどがほのおのパンチを持つようになった現在はガルーラ受けも怪しいです。
カプ・コケコと組んだエレキフィールド+かみなりパンチのメタグロスに対しては確定2発を取られてしまうため、特にコケコ入りのメタグロスに対しては逆に狩られてしまうことを頭に入れなければなりません。
受けループなど耐久サイクルのパーツとしては非常に優秀ですが、鋼枠としてもゴツメ枠としてもかなりピーキーな性能であると言えるでしょう。
ブラッキー
上記のポケモンと比べるとやや影が薄いですが、このポケモンも物理受けとしてのスペックが優れています。現在はあくび守る願い事コンボを利用した残飯型が主流ですが、ゴツゴツメットを持たせるだけの耐久はあります。あくびに加えイカサマを所持するため、安易な積み技も回避できます。
しかし、格闘タイプに弱いことや数値がギリギリ足りないことから、物理受けとしては完全とはいえないでしょう。依然として生き残っているグロウパンチガルーラも、残念ながら受けきれません。
アームハンマー搭載のメタグロスが成績を残したことにより、おそらく今後増えるであろうことから、安全なメタグロス対策とは言い切れなくなってしまいました。
…やはりゴツメより残飯のほうが強いかもしれないですね。笑
ナットレイ
何故か多くのポケモントレーナーに忌み嫌われているポケモン。特性てつのトゲによって接触ダメージを更に加速させることができます。メガガルーラが触った際にはそれだけで実に6割弱ものダメージを与えることができます。
草鋼の独特な耐性により、メタグロスのみならず物理ドラゴンやカプ全般、ミミッキュなどの環境上位に対して最高峰の耐性を備えています。
先述のように、アームハンマーメタグロスの増加の可能性を考慮すると安全なメタグロス対策とは言い切れません。しかし、ジャイロやどりぎゴツメ棘の負荷をかけ続けることができれば、アームハンマーがあったとしても1:1をとれます。
ガルーラもほのおのパンチを搭載した型が主流なため、ガルーラより先に削りきられて負ける可能性のほうが高くなっています。
なお、回復技が相手依存のやどりぎのタネと自身へのリスクを伴うねむるしかないことから、受けきることを考えるよりも雑に接触技に投げて削り、後続の高速エースを通していく立ち回りを考えるべきでしょう。
総括
7世代におけるゴツゴツメット復権の可能性、そして従来の運用に加えて対メタグロスを意識した運用法を考えました。
特に対メタグロスを意識する場合、エレキフィールド+かみなりパンチやアームハンマーの存在を考慮すると、飛行タイプや水タイプ、および格闘弱点のポケモンでは満足に役割をこなせない危険性があることがわかります。
追加効果の試行回数への圧力をかけることができるとはいえ、運が悪いとやはりそのまま突破されてしまいます。
やはり上から突破するのが最善策だとは思いますが、素早さも耐久も高いメタグロスに対しては受けの面でも対策を考える必要があり、その上でゴツゴツメットが復権してもいいんじゃないかなと思いました。
7世代におけるゴツメ枠の可能性を改めて考えるきっかけになれたらと思います。
では。